禁止令とは、情緒不安定な親や攻撃的になっている親が、意識的・無意識的に子どもに与える「不合理(理不尽)な禁止規則」といえます。
禁止令は、明確な言語的メッセージによって伝えられるほかに、非言語的な態度・表情・仕種(ジェスチャー)や無意識に発した言葉や口癖などで無意識的に伝えられることも多くなります。
例えば、親に「好きなもの買っていいよ」と言われ、「これがいい」と決めると「○○だからこれにしなさい」と言われてしまうケースです。この場合、直接言われたわけではないのに『あなたは私(親)の言うことを聞いていればいい』⇒『あなたは考えるな』という禁止令を子の側が受け取る可能性があります。
精神科医のエリック・バーン氏は禁止令を、子どもの人生に破滅的な悪影響を与えるものと考え【魔女の呪い】と呼んで警戒していました。
禁止令を臨床的に研究したグールディング夫妻(米国医学博士)は、「○○するな」という否定的なメッセージで表現される禁止令を以下の13種類にまとめました。
①存在するな ~ (お前はいない方がよかった) (お前はいらない子だ)
②成長するな ~ (子どもだからまだ無理)
③自分の性であるな ~ (おまえが男(女)だったらよかったのに)
④子どもであるな ~ (甘えるな) (遊んでいる暇があったら勉強しろ)
⑤重要であるな ~ (子どもが口を出すんじゃない) (子どものくせに生意気言うな)
⑥成功するな ~ (おまえは何をやってもダメだ)
⑦所属するな ~ (仲間をつくるとロクなことがない)
⑧健康であるな ~ (体が弱いんだから○○してはダメ)
⑨親しくするな(近づくな) ~ (あの子と遊んではダメ)
⑩感じるな ~ (男なんだから泣くな) (お兄(姉)ちゃんなんだから我慢しなさい)
⑪考えるな ~ (親の言うことを黙って聞け)
⑫実行するな ~ (あれはダメ、これはダメ)
⑬欲しがるな ~ (無駄なものを買うな)
これらの禁止令は親(発信する側)がそのつもりがなくても、子ども(受け取る側)がこれらの禁止令として受け取った場合は、大人になっても生きづらさを感じているアダルトチルドレンになる可能性が高くなります。
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